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 田坂広志氏 「風の便り」

田坂さん自身、執筆のときには、山に籠り、瞑想をして書くとおっしゃっていました。だからなのか、田坂さんの文章に、静けさ、深み、良識を感じます。(はっち)
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 田坂広志 「風の便り」 特選  第29便    
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 物語の意志



 かつて、小説家の遠藤周作氏が、対談の中で、
 次のようなことを語っています。


  ある男女の心中物語を書こうとしたら、
  筆が進むにつれ、その主人公たちが、
  「死にたくない」と叫びだし、
  結局、彼らを殺せなかった。


 この話を思い起こすとき、
 一人の著者として、
 大切な心得を教えられます。


  素晴らしい物語は、
  「著者の意図」によって書かれるのではない。
  「物語の意志」によって生まれてくる。


 たしかに、
 「執筆」という営みの最も生命的なプロセスは、
 「自分が書いている」のではない、
 「何かに書かされている」とでも呼ぶべき状態が
 突如、生まれてくることです。

 しかし、

 その「何か」とは、何か。

 その「物語の意志」とは、誰の意志か。


 その問いを抱くとき、我々は、
 「執筆」という行為の本質を知ります。


  自己の「深層意識」との対話。


 それが、
 「執筆」という営みの
 真の姿であることを、知るのです。



 2003年12月15日
 田坂広志

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